外国人観光客に飲食店を知ってもらうには? お手軽にできるインバウンド対策まとめ

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悪い意味で口に上ることの多い東京オリンピックだけれど、これをキッカケに日本を訪れる外国人の方が増えれば嬉しい。

ただ、日本を訪れる外国人の数自体は既に増加している。2014年10月に127万人だった訪日外国人客数は1年後の2015年10月には182万人になっている。43.8%も伸びるって、どうやったらそんなに伸びるのか(笑)

外国人が増えて嬉しいのはどの業界だろう?宿泊、観光、飲食と色々な業界がある。いずれの業界にせよ、外国人集客のための対策(インバウンド対策)をしなければ、せっかくのチャンスを逃してしまうのは当然のこと。今回は、その中でも飲食業に限ってインバウンド対策を見ていく。街のお店が明日からできるインバウンド対策を考えていこうというわけだ。

とはいえ、お店のインバウンド対策なんて何をすればいいのか、何から手を付ければいいのかわからないのではないだろうか?

インバウンド対策の知識やコンサルタントを入れるお金が無くとも、この記事を読めば、手の届く範囲で明日からできる対策方法を学べる。

対策をしていないお店が多い今こそ、この記事で紹介していることを一つか二つしっかりやっておくことで、他のお店に先んじることができる。いつやるの?今でしょ!(古)

 

概要

今回紹介する外国人集客の方法は大きく二種類に分けられる。それは、「外国人にお店を知ってもらうこと」と、「外国人にとって使いやすいお店にすること」の2つ。

知ってもらわなければ何も始まらないため、外国人観光客の方にお店を知ってもらうことがまずは重要だ。また、お店に来てもらった外国人のお客さまに気持ち良く過ごしてもらえれば、お店の評判が上がり、数あるお店の中からあなたのお店が選ばれる確率が高くなる。

これを踏まえ、この記事で解説する方法を分類してみるとこうなる。

外国人にお店を知ってもらう方法

  • SNSで拡散してもらう
  • TripAdvisorに掲載する

外国人にとって使いやすいお店にする方法

  • 多言語メニューと注意書き
  • クレジットカード決済を導入する

 

それでは、それぞれの方法について詳しく見ていこう。

 

SNSで拡散してもらう

お店を知ってもらうためのチャンネルとしてSNSを活用しない手はない。SNSはもはや集客に欠かせない存在になっている。実際、アメリカ人が訪日前および訪日中に日本の情報を収集した方法について調べたデータでは、「親族・知人の口コミ」に次いで「SNS」が二位となっている。

 

方法としては、TwitterやFacebook、Instagramなどで、お店の位置情報付きでシェアした人に割引やスペシャルメニューなどの特典をプレゼントする。もし多言語対応したサイトがあれば、サイトのURLを貼ってもらってもいいだろう。

 

TripAdvisorを活用する

SNS上の口コミも欠かせないけれど、TripAdvisorなどのソーシャル口コミ系サービスも欠かせない。ホテルやレストラン、観光スポットについての口コミを載せているサービスで、無料でお店を掲載できる。

現代のロンリー・プラネットとでも言うべきTripAdvisorにお店を掲載するには、登録申請用のページでお店の情報を入力して申請する。その中で、英語でお店の紹介文を書く部分があるため必ず入力しておきたい。英語に通じていない場合は、後で紹介するConyacを使って日本語を英語へ翻訳しよう。

 

多言語メニューと注意書き

お店に来た外国人にとって、日本語のメニューしかないということが一番困る。

これは逆の立場で考えればわかるけれど、全く文字のわからない国へ行って、その国の言葉でしか書かれていないメニューが出てきたら誰でも困ってしまうだろう。かのバックパッカーのバイブル「深夜特急」の著者「沢木耕太郎」であればタイミングよく現地の人が助けてくれるけれど、みんながみんなそう上手くいくとは限らない。せっかくお店に来てくれた外国人の方に気持よく過ごしてもらうためにも、是非多言語バージョンのメニューは用意しておきたい。

また、居酒屋のお通し代や、バーのチャージ料などのお店のシステムを説明するのに、多言語翻訳した注意書きを用意しておきたい。日本では当たり前なシステムが、他の国で当たり前でないことはいくらでもあるからだ。注意書きにしておけば、口頭で説明するよりも確実に伝わり、かつ店員さんの時間も取られない。英語を話せる店員さんがいない場合は必ず用意しておこう。

 

こうした多言語メニューや注意書きがあるということは、SNSや口コミ、トリップアドバイザーなどのソーシャルサービスを通して広まり、お店の評判、ひいては外国人の方の集客に繋がるから、重要度が高いインバウンド対策だ。そこで、更に手間をかけるなら、どんな料理かわかる情報を多言語メニューに書いておこう。魚料理なのか肉や野菜料理なのか?ハラルフードなのか?できれば料理の写真もあるといいだろう。日本人には当たり前のことも、外国人のお客さまには当たり前ではない。そこのところを念頭に置き、多言語メニューを作ろう。

 

さて、この対策方法に、「外国語ができないとできないじゃん」と思うのも無理はない。ただ、最近はクラウドを活用した翻訳サービスや、英語の添削をしてくれるサービスなど便利なサービスが増えてきていているから、一昔に比べて確実に翻訳のハードルは下がっている。

例えばConyacというクラウド翻訳サービスは、最安価のプラン(lightプラン)なら300円で翻訳でき、納期も最短で10分となっているからオススメだ。

Conyac

Lang-8なら、無料で英語(中国語など他の言語もあり)の添削をしてもらえる。

Lang-8

 

クレジットカード決済を導入する

日本経済新聞が発表した、訪日外国人が感じた日本の残念なところを調べたデータで、五位にランクインしているのが「現金しか使えない店が多い」ということ。言われてみれば、外国人のお客さんがお会計のときにクレジットカードを使えるか尋ねているシーンによく出くわす。

外国人観光客が望んでいるとはいえ、カード決済の手数料や、カードリーダーの導入費用、手続きの煩雑さ、月々の固定費などを考えると、お店にとってそう簡単に導入できるものではない。

ただそれもこれまでの話で、Squareというサービスを使えば驚くほど簡単に、お安く、お手軽にクレジットカード決済を導入できる。お手軽すぎて個人でもカードリーダーを持つことができる。実際、堀江貴文氏も持っていたことがある。

Squareについて詳しくはTOACHの記事を見ていただきたい。

外国人集客をしたいお店必見。Squareなら簡単にクレジットカード決済ができる。

 

より深くインバウンド対策を知りたい方へ

ここまでで、飲食店ができるインバウンド対策について基本的なことを紹介し終えた。しかしこれだけで終わりではない。お店と繋がりのある他のお店、お店のある地域などと連携してインバウンド対策をすることもできる。

例えば、お店のショップカードを英語で作り、他のお店や宿泊施設、国際交流施設に置いてもらうなどだ。そうした方法を含め、ショップカードを使ったインバウンド対策はこちらの記事で紹介している。

飲食店が外国人集客できるようになるショップカードの作り方

 

その他の、より様々なインバウンド対策はこちらの本が参考になる。