レストランやバー、カフェなどの飲食店のホームページは、ある意味お店のもう一つの顔となる。そのお店の雰囲気から、テーマ、コンセプト、スタッフの人柄、料理、お酒、エリアまで非常に詳しくお店を知ってもらうことができる。
自然、ホームページはお店そのものを表現したものになる。海外の飲食店のホームページを見てみると、その表現が実に洒落ている。お洒落なサイトというと、制作側の自己満足が先行して使いにくいサイトになることもある。ところが、今回紹介するホームページはそういう次元を越えている。「そのお店が何者であるか」ということを良く表現した秀逸なデザインの数々を今日は紹介したい。
Contents
La Pierre Qui Tourne
動物たちの手書きイラストがキュートすぎる!フランスのビスケット屋さんのホームページ。
ページを切り替えた際のビスケットを使ったローディングアニメーションも可愛い。
Biscuiterie bio en Picardie (60) – La Pierre Qui Tourne
Tatamagouche Brewing Company
カナダのTatamagouche(タタマガッチ)にあるブルワリーのホームページ。
ページの白枠が額縁のようになっている。これが、ブルワリーのフランクさに少しばかり上品さをトッピングしている。
The Girl + The Bull
フィリピン・マニラのレストラン The Girl + The Bull のホームページ。
AirbnbとかのナウいWebサービスのサイトトップ(ファーストビュー)でよくある、背景に動画を流す手法を使っている。この手法を使い、雰囲気たっぷりに調理過程を見せている。サイトに掲載されている写真のクオリティも高い。
Maaemo
こちらはノルウェー・オスロのレストラン。
ソリッドすぎるデザインで、ぱっと見どこかのデジタルエージェンシーかと思った。
正直なところ、飲食店でこれだけ寒色なホームページはどうなのと感じた。しかし、このレストランが、お店のある土地の自然にフォーカスしているところを見るにつけ、土地の風景をありのままに見せているだけで、何も不自然なところはない。
Fior di Latte
アメリカはコロラド州ボルダーのイタリアン・ジェラート屋さんのホームページ。ファーマーズマーケットや配達にも力を入れているそうな。
サイトトップのジェラート画像が問答無用でスイーツ欲を高めてくれる。く〜!
Chocolat
ジェラート屋さん二つ目はイタリアのミラノのお店で、アラブのアブダビにも出店を予定している「Chocolat」
サイトのファーストビューに可愛いらしい牛のイラストを入れている。とはいえ、サイトそのものを手描き系にはしていない。イラストに加え、ハイクオリティな写真、それから懐かしさのあるカラーセットを組み合わせてまとめている。
Chocolat Milano the authentic gelato experience
Grand Union Bars
ロンドンに複数店舗を構える「Grand Union Bars」のホームページ。
ネオン光をモチーフに使ったWebデザインはこれまでにいくつもあった。しかし、これほど洗練されているものは見たことがない。
それは、手描きイラストなんかのモチーフと共に、Grand Union Barsが打ち出したい楽しげな雰囲気にうまく沿っているから。
このホームページは一歩間違えればかっこつけすぎなデザインになってしまう。そこをギリギリのところで踏みとどまることができた。キッチュでポップというとありきたりすぎる表現だけれども、このサイトはそれを見事に実現している。猥雑で馬鹿馬鹿しい。でもきっと楽しいんだろうな。そういうお店の雰囲気が確かに伝わってくる。
ただ、画像でそれが伝わらないのが残念だ。ロードアニメーションや、文字にマウスオーバーしたときのエフェクト、ファーストビューの背景など、動いている状態でないとこの楽しさは伝わらない。是非一度見てみてほしい。
Grand Union Bars | Cocktail, Burgers, Dancing, Happiness
まとめ
ファーストビューの作りとしては、写真目一杯表示+文字少なめのモノが多かった。そのため、ホームページを開いた瞬間のうるささを感じることがなかった。それは、色数の少ない写真を使ったり、単色のオーバーレイをかけていたりすることも影響している。ホームページを見る人の視線を迷わせないような、そうした配慮は他のページでも徹底されている。これによって、ホームページを見ながら迷子になるということがなかった。非常に快適にお店のことを知ることができた。