お金をかけずに出来るSNSによるWeb集客を3つのケースで考える

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ここ何年か、SEOと並んでSMO(Social Media Optimization)の重要性が叫ばれている。SMOとは、SNSなんかのソーシャルメディア系サービスを使ってWebサイトのアクセス数を増やす手法だ。ググッて上の方に自サイトがヒットすることも重要だけれど、TwitterやFacebookなどのSNSからの流入も見逃せない。実際、TOACHも少なくない割合でSNS流入がある。

具体的にSMO対策をするにはどうすればいいだろうか? 今回は、街のお店や趣味の教室に絞り、3つのケースに分けてその方法を考えてみたい。なお、口コミサイトの活用もSMOに含まれるけれど、今回の記事ではSNSを使った方法に絞っている。

口コミサイトのような集客ツールに支払うお金が大きな負担となってしまっていることはないだろうか?SMOによってお店や教室が自ら集客活動をすればその悩みも解消する。この記事を読めば、そのために何をすればいいかが具体的にわかる。是非、SMOに役立てていただきたい。

 

お店のファンに向けて情報発信したいケース

SNSはサービスそれぞれで異なる性格を持っている。男女比、ユーザーの国籍、サイト誘導のやりやすさなど。SNSごとの違いを考えると、ネット上でやりたいこと(目的)に合ったSNSを選択しなければいけない。どのメディア使ったっていいわけではないのです。

そこで第一のケースは、ご新規のお客さま獲得よりも、すでに繋がりのある既存のお客さまに向けて。長くお店へ足を運んでもらうためにネットを活用したい場合に有効な方法を解説する。言わば、お店のファンでもあるお客さまに対し、どういうメディアを使ってコミュニケーションを取ればいいだろうか?その答えはFacebookだ。

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TwitterやInstagramなどの他のSNSと違い、より近しい仲の人たちの間で使われるよう設計されているから、お客さまとより親密になり、長くお店を愛してもらいたい場合はFacebookが最適だ。

Facebookを使った方法は、お店のFacebookページを作り、継続的に投稿し、コメントを貰ったお客さまとやりとりする。たったこれだけのことだけれど、どういったコンテンツを投稿するかは、お店や、そこで働く人によって柔軟に変えていける。そのお店の性格を良く表した投稿を行い、レスポンスに応えていこう。お客さまの「行きつけのお店」になれれば、このケースは大成功だ。

なお、お店のページをシェアしてもらったらクーポンを付けるみたいな施策は、既存客よりも新規客獲得の色合いが強い。そのため、お店のファンとの交流を目的としているなら、少し外れた使い方だから要注意。

Facebookからお店のサイトへ誘導したほうがいいかどうかも疑問に思われるかもしれない。Facebookページという、ある意味での「自サイト」があるのだから、必ずしもお店のホームページへ来てもらう必要はない。ホームページのアクセス数よりも、お店のファンの方々と交流できているかどうかでFacebook活用を考えていくようにしよう。

 

趣味の教室に生徒を集めたい場合

新聞社が主催している教室や、YAMAHAなんかの音楽教室、あるいは主婦の方が自宅で開催している教室(サロン)など、世間には多くの「趣味の教室」がある。

SEOにしろ、SMOにしろ、トップレベルで重要なのは、「どういったコンテンツをネットで発信しているか」

コンテンツとは、ブログ記事であったりYoutubeにアップしている動画であったりと様々に捉え得る。

趣味の教室が強いのは、教室でやっていること自体がコンテツになるということ。例えば、女性向けのフラワーアレンジメント教室なら、先生や生徒さんの作品が既にしてコンテンツだ。あとはそれをどうやって発信するかを考えればいいだけとなる。

そこで役立つのがInstagram

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教室で作った作品を見栄え良く加工してInstagramに投稿してアピールしよう。投稿には写真や動画に添えてテキストも書ける。教室が想定しているお客さまがよく検索しているタグをこのテキストに含めておけば、教室のことを知らない方へもアピールできる。忘れずにタグを書いておきたい。

投稿に対するレスポンスには丁寧に返信する。Simple Green Smoothiesなど、海外のInstagramを活用して成功している企業は、何よりもそうしたコミュニケーションを重視している。

1年弱で23万フォロワーを獲得。「Simple Green Smothies」に学ぶソーシャル集客7つのコツ。

 

趣味の教室がネットを活用する目的は、大抵の場合、「教室の見学者/入会者を増やすこと」当然のことながら、Instagramに直接これをするための機能はない。

Instagramで知ってもらう ホームページへ来てもらう見学/入会の申し込みをしてもらう

この流れを意識して、Intagramを使っていこう。

ホームページをまだお持ちでない場合は、すこし変則的だけれど、Instagramのメッセージを使ってもいい。

 

主婦の方による趣味の教室のためのInstagram活用法については別の記事でも取り上げている。

サロネーゼママが起業する前に見ておくべき、Instagramを使ってサロンを広めるための2ステップ

 

写真の撮り方はこちらが詳しい。

 

ブログ記事を核に、広くお店を知ってもらいたい場合

すでにお店のサイトがあり、そのサイト上でブログ記事を書いているなら、ブログ記事をSNSで拡散してもらえる仕組みを考えよう。ここで使えるのがTwitterFacebookなど、外部コンテンツをシェアできるSNSだ。

記事の先頭あるいは末尾にシェアボタンを置いておき、シェアされたときに記事がどう表示されるか(OGP設定)を設定する。あとは、これまでどおりブログを書いていけばよい。最近主流となっているコンテンツSEOの一部でもある。

もしホームページがWordPressで作られているなら、このOGP設定のためのプラグインがいくつかあるから、適宜活用していこう。

お店のホームページが無い場合、あるいはホームページにブログ機能がついていない場合はどうすればいいだろうか?その場合は、はてなブログなどの無料ブログサービスを使ってお店のブログを作ろう。

 

コンテンツの書き方、つまりWebライティングの方法はこちらが詳しい

 

Twitterで商品を販売する

日本版Twitterではまだ使えないけれど、Twitterで商品を販売することもできる。これまでは、お店のTwitterを見た人がホームページに飛び、そこで注文するという流れだったけれど、これからはTwitterだけで注文を受けることができる。

注文までの手順が複雑になればなるほど、注文される確率が下がるのは容易に想像できることだけれど、Twitterだけで注文が可能になるとそのハードルも低くなる。日本版Twitterでこの機能が使えるようになったら是非活用していきたい。

それでは、どんなお店がこの機能を活用できるだろうか?例えば、雑貨店やデリバリーサービス、あるいは美容院やホテル、飲食店の予約にTwitterを使える。

特に面白いのは、リアルタイム性が重要な業種でのこと。パン屋のTwitterアカウントで、パンが焼き上がったタイミングでTweetしていることがある。Twitterで商品を買えるようになると、パンが焼き上がったことをお知らせした後、注文まで取れる。

 

インバウンド対策にもSNSによるWeb集客が効果的

MarkeZineのインバウンド関係の記事によると、訪日アメリカ人が日本の情報を収集する方法のTOP3は、上から順に「親族、知人の口コミ」、「SNS(Facebook, YouTube, Twitter, Snapchat, Instagram等)」、「個人のHP・ブログ」だった。

第一位の「口コミ」は、知ってる人からの情報が一番良さそうに思うのはよくある事だからうなずける。日本人でもアメリカ人でも口コミ重視なのは変わらないのねんという印象。

ただ、二位の「SNS」には少し驚いた。そこガイドブックじゃないんだ、と。

日本から海外へ行くとき、外国での行き先なんかを調べるには「地球の歩き方」を使うものと相場が決まっていたように思う。アメリカ人なら、地球の歩き方ではなく、やはりロンプラ(LONELY PLANET)だろうか? そういうガイドブックからの情報収集は四位だった。

知っている人からの口コミが一位なのは分かるけれど、SNS経由の口コミという、場合によっては会ったことのない人からの口コミがガイドブックを抑えて二位とは、シビレル時代だ。

※気になるのは、YouTubeやSnapchatをSNSとしてカウントしているところ。もしかしたら、ネット上にある無数の観光情報もここにカウントされているのかもしれない。

このデータを見ると、街のレストラン、バー、カフェ、雑貨屋、お土産物屋などの街のお店がSNSを使って外国人にアピールしない理由はなさそうだ。しかも、ホットペッパーのようなサービスとは違って、お店をSNSに載せるのにお金はかからない。毎月、掲載のために高いお金を払っているなら、その分のお金や時間をSNSに向けよう。現状よりもお安く集客や売り上げアップを見込めるだろう。